ITパスポートの難易度は上がった?試験内容や合格基準を解説
ITパスポート試験に挑戦したいけど、難易度や文系でも合格できるかなど悩んでしまいますよね。
本記事ではITパスポートの難易度や試験内容を解説していますので、勉強を始めるきっかけにしていただければと思います。
ITパスポート試験とは?
ITパスポート試験は、経済産業大臣が認定する国家試験です。
出題範囲が基本情報技術者試験と一部重複するので、取得すればITの基礎知識やスキルがあると証明できます。
あらゆる業種や職種で人材不足などによる業務効率化が課題になっており、IT系以外の業種または事務や法務などの職種でもITの知識が必須になっています。
経営戦略や情報セキュリティなども試験範囲になり、ビジネスに必要な知識を幅広く得られるのが特徴です。
ITパスポートの試験内容
ITパスポート試験の出題範囲は「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つの分野に分かれます。
全ての分野で合格点を取らないといけないため偏りなく勉強することがITパスポートに合格できるかどうかの鍵です。
この章では各分野で出題される問題など、試験内容の詳細を解説していきます。
テクノロジ系
テクノロジ系では、IT技術に関する問題が約45問出題されます。
出題範囲の分類は次の表のとおりです。
基礎理論 | 基礎理論 |
アルゴリズムとプログラミング | |
コンピュータシステム | コンピュータ構成要素 |
システム構成要素 | |
ソフトウェア | |
ハードウェア | |
技術要素 | 情報デザイン |
情報メディア | |
データベース | |
ネットワーク | |
セキュリティ |
コンピュータのプログラミングの基礎となる2進数やパソコンを構成する機器の基本、メールを送受信する仕組みなどのほかにリスクマネジメントや情報セキュリティマネジメントもテクノロジ系に含まれます。
マネジメント系
マネジメント系では、IT管理に関する問題が約20問出題されます。
出題範囲の分類は次の表のとおりです。
開発技術 | システム開発技術 |
ソフトウェア開発管理技術 | |
プロジェクトマネジメント | プロジェクトマネジメント |
サービスマネジメント | サービスマネジメント |
システム監査 |
システム開発をするプロジェクトの進行管理や障害管理、内部統制などがマネジメント系に含まれます。
ストラテジ系
ストラテジ系では、経営全般に関する問題が約35問出題されます。
出題範囲の分類は次の表のとおりです。
企業と法務 | 企業活動 |
法務 | |
経営戦略 | 経営戦略マネジメント |
技術戦略マネジメント | |
ビジネスインダストリ | |
システム戦略 | システム戦略 |
システム企画 |
企業活動で欠かせない貸借対照表や損益計算書などもストラテジ系に含まれています。
ITパスポート試験の難易度はどれくらい?
ITパスポートの難易度は比較的易しめと言われています。
事実、IT初心者からの挑戦でも合格はそこまで高いハードルではありません。
この章ではITパスポート試験の難易度や合格基準について解説していきますので、ぜひ受験までのスケジュールを立てる際の参考にしてみてください。
難易度
ITパスポートの難易度は、ほかの国家試験と比較すると高いわけではなく初心者でも短い勉強期間で合格を目指せます。
ただし聞きなれないカタカナの用語やビジネスシーンで使われる難しい言葉をたくさん覚えなければならず、頭に詰め込む情報量が多いです。
IT初心者の場合は言葉の意味を覚えるまで辛いと感じるかもしれません。
しかし、知識を覚えてしまえば難しいことはないので初心者から勉強を始めても短期間で合格に辿り着けます。
合格点
ITパスポートは、総合評価点が1,000点中600点以上取れないと不合格になります。
さらに、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の各分野でそれぞれ300点以上の点数が必要です。
たとえ得意な分野が満点だったとしても、他の分野が合格基準を満たしていなければ合格できません。
全ての分野においてバランス良く勉強して知識を蓄えることが、ITパスポートに合格するための一番の近道と言えます。
合格率
ITパスポート試験の合格率は約50%と言われており、受験者の2人に1人が合格していることになります。
独立行政法人情報処理推進機構が公表している統計資料によると、直近3年でのITパスポート試験の合格率は次の表のとおりです。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年度 | 131,788 | 77,512 | 58.8% |
2021年度 | 211,145 | 111,241 | 52.7% |
2022年度 | 231,526 | 119,495 | 51.6% |
受験者には学生もいますが7割近くが社会人で、社会人だけの合格率は6割と高めになっています。
まとめ
ここまでITパスポート試験の難易度や試験内容、合格基準について解説してきました。
ステップアップを目指してこれからITパスポート取得に向けて勉強を始めようとしている方、独学で勉強を始めたけれど本当に合格できるのかなど不安を抱えている方もいると思います。