大学入試 小論文対策~「資料解釈型」の書き方を解説します

大学受験の科目で出題される「小論文」にはいろいろな形式があります。今回は、「資料解釈型」形式の対策についてポイントを解説します。与えられた表やグラフなどの資料からの情報を正確に読み解き、その内容に関しての自分の意見・考えを論述する形式の問題です。多くの小論文試験で採用されている課題文解釈型とは異なり、出題者の主張が文章ではなく、数字やデータで示されているという特徴があります。客観的データから何を読み解くかといった独特の対策も必要になります。今後の試験対策に今回の記事をぜひ参考にしてください。

大学受験 小論文「資料解釈型」とは?

大学受験の小論文試験には、主に3つの形式があります。①:テーマ型 ②:課題文読解型③:資料解釈型です。今回は③の資料解釈型試験について紹介します。まずは、大学入試試験 小論文資料解釈型形式の特徴について以下、解説します。

大学受験「資料解釈型」小論文に求められる力

「資料解釈型」小論文試験で求められる力として以下があげられます。

 

1:資料から客観的な数値・データを読み解ける力

2:読み取ったデータを分析する力

3:分析した内容から問題点や課題を抽出し、それを表現する力

 

この3つの力を対策によって身につけることが必要になります。

資料を読み解く力

資料解釈型の形式では、出題に必ず図表やグラフといった「資料」が出されます。解答を作成する上では「資料」から意味のある情報を読み解くことが必要です。読み解く上で注目するポイントを以下解説します。

 

・グラフの着目点

まずは、その資料のタイトル・縦軸・横軸の意味に着目します。何を表しているグラフなのかを把握します。特に軸で表現されている単位をしっかり理解しないと、解答を書く上で齟齬が出てしまいます。

読み取ったデータを分析する力

・俯瞰でとらえ、詳細を確認

グラフを読み解く上で、全体の大まかな変化を捉える視点と、項目別の詳細な変化を捉える視点の両方を持ちましょう。全体傾向を捉えたうえで、項目別の変化を捉えることで、解答作成にあたっての現状分析から、課題の抽出、問題提起へと繋げられます。

分析した内容から問題点や課題を抽出し、それを表現する力

・課題・傾向を分析
資料から読み解かれた特徴や傾向を捉え、その原因となっている社会問題や、特徴や傾向から生じる社会的な課題について、抽出します。数字の変化が何を表しているかという基本的な知識も求められます。この課題に対しての自分の意見や解説策を主張し、まとめます。自分の主張や意見は、必ず資料から読み解かれた客観的な事実に基づいての論述を心がけます。

大学受験 小論文「資料解釈型」で出される「資料」

小論文 資料解釈型の試験では以下のような資料が提示されます。

・表
縦軸・横軸で項目があり、数字やその増減・増減率などが表現されています。

・棒グラフ
主に縦軸にデータ量をとって、その高さによって数値の大小を表現したグラフを指します。

・折れ線グラフ
横軸に時間、縦軸にデータ量をとってそれぞれを線で結合したグラフを指します。時間ごとの数字の変化などを表す表現です。

・円グラフ
円全体の数値を100で表したときに、その中で占める構成比を扇状で表現したものを指します。扇状の面積によって、全体に占める比率などが分かりやすく表現することが可能です。

・帯グラフ
同じ長さの棒を並べて、それぞれの構成比を打ち出すことができます。円グラフと折れ線グラフの内容を表現できます。

様々な形式の図表・グラフなどの資料が提示されます。それぞれが何を表しているかを的確にとらえ、数字の意味から何が分かるかをしっかり捉えることが、小論文試験「資料解釈型」形式のポイントです。様々な形式の資料にまずは慣れることがポイントです。

大学受験 小論文「資料解釈型」形式の書き方

続いて、小論文、資料解釈型形式の書き方について具体的な手順について解説します。

序論
・書き出し:「与えられた資料のデータから読み取れること」をまず述べます。
・「資料から読み解ける事実から、適切な問題提起を示す」

例)Aのグラフは●●である。Bの表は▲▲である。以上のことから、●●●と言え、■■■を検討する必要があるのではないだろうか。

本論
・意見の根拠となる内容を表現する

例)実際、近年、●●が~であり、~が大きな社会問題として取り上げられている。確かに●●ということが考えられるが、〇〇とも言える。

結論
・今までの内容をまとめ、改めて自分の意見を主張する。
例)今まで述べたように、今後、私たちは〇〇していく必要がある。このことが~

大学受験の小論文試験 「資料解釈型」試験を攻略して志望大学に合格しよう。

今回の記事では大学受験の小論文試験「資料解釈型」についての対策方法を解説しました。資料解釈型は、与えられた資料の数字を正確に読み解き、それを分析する力が求められます。客観的な事実から、適切な問題提起、それに対する解決策を表現する文章をたくさん仕上げましょう。今回の記事を参考に実際の問題に取り組み、対策を進めてください。