大学入試 小論文対策~「テーマ型」の書き方を解説します

大学入試で出題される「小論文」、総合型入試などでは必須の科目です。合格レベルの小論文を完成させるためにはしっかりとした対策と練習が必要です。今回の記事では、大学受験における小論文対策について解説をしていきます。小論文試験では、様々な形式がありますが、「テーマ型」の問題について特に詳しく紹介します。大学受験対策の参考にしてください。

大学入試における小論文

多くの大学では学校推薦や総合型選抜試験で小論文の試験を採用しています。小論文は、作文とは違い、自分の意見や考え、主張を論理的に筋道立てて表現する文章を指します。受験生の論理的思考、読解力、国語力、教養、人物等を総合的に評価することができます。

小論文試験で出題される形式

大学受験の小論文試験では、主に以下の3点の出題形式があります。

1:「テーマ型」試験

論述すべき、テーマや設問のみが示され、その内容にそって自分の考えや意見を論述する。

2:「課題文読解型」試験

与えられた課題文を読解して、その文章を踏まえたうえで、設問内容に関して論述する。

3:「資料解釈型」試験

提示された資料や数値データ・図表などを読み取り、設問内容に関して論述をする。

テーマ型試験が最も多く出題されており、頻出テーマをしっかり押さえた対策が必要になります。(他にも英文での論文や、課題文と資料が両方与えられる形式などもあります。)

「テーマ型」試験とは?

テーマ型は「〇〇について論ぜよ」といったテーマについての受験生の意見・見解が問われます。解答の自由度が高く、テーマについての知識量なども大きく影響を与えます。「テーマ型」試験は主に、問題の問われ方によって以下の3種類に分類されます。

1:是非・賛否とその理由・根拠を問う

例)高齢者ドライバーの免許返納制度に対しての賛否とその理由を論じなさい
学校でボランティア活動が必修科目とすることの是非とその理由を論じなさい

2:与えられたテーマ(キーワード)の説明を求められるもの

例)成人年齢の引き下げについて説明しなさい
  SDGSについて説明しなさい

3:課題(テーマ)のみ与えられ自由に論述を求めるもの

例)今後、AIが発展すると社会にどのような変化が生まれるか自由に論じなさい

解答を作成する上でのポイント

続いて大学受験の小論文試験「テーマ型」の対策についてポイントを解説します。ポイントを押さえて、合格レベルの小論文作成を目指しましょう。

設問の内容にあった意見・考えを述べる

小論文試験には必ず、設問が与えられます。設問内容を理解して、それにあった解答を用意します。賛否や是非を問う形式の設問であれば、まずは、賛成か反対かの自分の意見を示す必要があります。(設問で賛否を問うているので、必ずその点は記述します。)

現状の提示・分析を示す。

テーマ型の小論文試験では、与えられた設問に関しての現状をしっかり理解し、説明することが求められます。「成人年齢の引き下げ」であれば、制度が変更された背景や、影響、問題点や課題についてまず、正しく記述しましょう。テーマに関する知識量がある程度、必要です。

意見に対しての根拠・理由を説明する。

自分の考え、意見に対しての根拠を必ず記述しましょう。意見を補足するための明確な根拠がないと、論理性に欠けた文章になってしまいます。オリジナルなアイデアももちろん必要ですが、小論文試験においては、より文章の論理性が求められます。結論+論拠・根拠を意識して、論理的な文章作成を意識しましょう。

受験学部の知識を積極的にインプットしよう。

特にテーマ型の試験では、設問に関して知識量で解答の内容に大きな差が出てしまいます。課題文読解型や、資料解釈型であれば、なんとか与えられた材料から文書を書くことはできますが、テーマ型の小論文試験だと、何も書けなくなってしまうということも起こり得ます。頻出のテーマや、最近のニュースや時事などをしっかり押さえるとともに、受験する学部の知識もしっかりインプットをして、知識量を試験までに増やしましょう。

小論文の構成を意識する

大学受験の小論文試験対策では、文章を書く上での構成も意識しましょう。代表的な形式として、「起承転結」や、「序論・本論・結論」といったものがあります。文章のバランスも意識し、段落の構成を実際、執筆する前にある程度考え、箇条書きで小論文の設計をイメージしましょう。

大学受験の小論文試験 「テーマ型」試験を攻略して志望大学に合格しよう。

今回の記事では大学受験の小論文試験「テーマ型」についての対策方法を解説しました。テーマ型は、設問のみが示されるので、そもそも設問に関する知識の有無も論文執筆に大きく影響します。ぜひ、日頃からニュースや時事問題に興味関心をもち、志望学部に関するトピックのインプットを心がけましょう。今回の記事を参考に小論文対策を取り組んでください。